台風といえば、とにかく強い風ですよね。
でも強風域や暴風域って、どれくらいの風速が定義になっているものなんでしょう?そもそも強風域と暴風域の違いも、ちょっとわかりにくいですよね。
また台風とは違う貿易風や偏西風も、風速で決まっていたりするのでしょうか?貿易風や偏西風も含め、様々な風速の定義を調べてみました!
目次
台風の風速の定義は?強風域と暴風域の違いって?
台風が持っている風速って、いったいどれ位と定義されているんでしょうか。
その中でも強風域や暴風域と言われる場所では、一体どんなことが起きているのか。貿易風や偏西風の事を知る前に、まずは基本となる情報を知っておきましょう。
台風になるための風速はどれくらい?
台風と言われているのは、特定の風速を持った、熱帯低気圧です。この熱帯低気圧の大きさと強さ、10分間平均の風速は、気象庁が計測しています。
熱帯低気圧が台風と呼ばれるには、最大風速が17メートル以上ある事が条件です。目安としては強風位、木々が揺れて風に向かって歩きにくく、波でできた白い泡が飛ぶくらいです。
強風域では歩行に注意
強風域とは、台風や強い低気圧の周辺で平均的に15メートル以上の風が吹いている場所です。
もしくは地形の影響がない場所でも強く吹く可能性がある、円形の領域をいいます。こちらの風速も、台風と定義される風速と同じく、強風レベルの風速となっています。
暴風域の時は家屋に避難!
暴風域も強風域と同じ条件で、なおかつ平均的に25メートル以上の風が吹いている場所です。言うまでもなく、地形の影響関係なく同じ強さの風が吹く可能性がある場合も同じです。
風速25メートルは全強風と呼ばれ、樹木がなぎ倒され、家屋に損害が出る強さです。ちなみに実際の暴風は、風速28.5メートル以上の風で、様々な場所で甚大な被害が出ます。
貿易風と偏西風ってどういう定義の風?
台風と定義される風速と、暴風域・強風域と呼ばれる地域はどのようなものか見ていきました。
では同じ風でも、貿易風と偏西風とは一体どの様な風なのでしょう?少なくとも台風と違い、雨をもたらすものではない風だと言うことだけはわかりますよね。
貿易風は東風、高気圧から低気圧へ風を運ぶ
貿易風とは、亜熱帯高圧帯と言われる場所から、赤道低圧帯と言われる場所に吹いている風です。
南にずっとある高気圧から、赤道にずっとある低気圧の間で吹いている東風のことを言います。自分より暖かい水域に流れていき、常に不安定に雲ができているのが特徴です。
偏西風は西風、暖かい風と冷たい風から生まれる
偏西風とは、熱帯地域で吹き続けている西風をいいます。冬になると風力が上がり、ジェット気流と呼ばれるものに変わります。
風が循環して空気が入れ替わるのですが、風が循環する地域は季節で変わります。
台風と貿易風・偏西風の関係は?
貿易風と偏西風は、一見台風や暴風域・強風域と関係ない言葉だと考えてしまいます。
しかし実際は台風と定義された風速の熱帯低気圧にも大きく関係しているのです。
貿易風と偏西風は「台風の転向」を引き起こしている!
「台風の転向」とは、西に進んでいる台風が進行方向を変えて、東や北に向かい始めることです。
この台風の転向を起こしているのが、貿易風と偏西風なのです。進路が変わる場所を転向点といい、一時その場所でとどまることがあります。
「台風の転向」はなんで起こるの?
まず台風はどんどんと北上していきますが、スタート地点は南の海ですよね。ここで貿易風が台風が北上する力に、西に向かう力を加えて北西に曲がっていきます。
そして一定の場所に行くと、偏西風が吹いている場所に到達し、東に向かって進んでいくのです。このように風の向きが変わるため、雲である台風が風に流されていくというわけです。
【まとめ】一見つながらないようでつながっている生命線!
台風が発生し、風速によって暴風域・強風域も定義されます。このあと進路を進んでいるうちに、貿易風や偏西風の影響を受けて、進行方向を変えていきます。
全ての風はつながっていないような印象がありますよね。しかし実際は様々な風達が影響し合うことで、台風という現象が起こっているのです。
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